1990年に幕を閉じましたが、30年の時を経て、2020年デザインイベント 3DAYS OF DESIGNにて、新生LYFAとして生まれ変わり、2021年9月18日、日本で販売開始されました。
LYFA(リーファ)は1903年にデンマークの首都コペンハーゲンで創業されたデンマークで最も古い照明メーカーの一つでした。光のパラダイムに忠実であるというデザイン理念に基づき、才能あるデザイナーとのコラボレーションにより生み出された革新的なアイデアは近代照明器具開発の基礎となり、1950年代にはオリジナル性に富んだ高品質なモダニストランプを送り出すメーカーとしてすでに国際的な評価を得ていました。企業としてさらなる拡大を続けたLYFAでしたが、1970年代より世界的なM&Aの荒波のなかで買収や統合を繰り返し、1990年代についにブランドとしての幕を閉じることになりました。その後、多くの象徴的アイテムは他のメーカーに引き継がれたり、あるいはビンテージとしてコレクターの評価を受け、アーカイブのなかで生き続けました。
2020年、LYFAはデザインディレクター RASMUS MARKHOLT(ラスムス・マークホルト)の手によって突如失われた時を取り戻すかのように再生しました。新生-LYFAは、現代において残るべき歴史的名作を単に復刻させることのみならず、オリジナルデザインを尊重しながらストラクチャー、マテリアル、カラーリング、サイジングという視点で現代的なアップデートを施しました。そしてオリジナルのデザイン言語と誇り高い伝統への情熱をもって、ここからさらに未来に向けて新しいLYFAのデザインを生み出すというテーマを掲げています。
1956
The right light with LYFA
LYFAの築き上げたデザイン哲学は今日の照明器具開発の基礎となりました。
その高度で先進的な専門知識はマーケットの成長へ繋げるための啓蒙活動にも向けられ、それらは1956年に発刊された「照明のハンドブック」に集約されました。ここには「あらゆるシチュエーションのための照明」「現代の家のための照明」「正しい光を手に入れる」などのスローガンが示され、LYFAの進める現代的な照明手法のステートメントになっていました。
1960—1970
DIVAN2 the Tivoli pendant
「DIVAN2」は1877年にNIMB夫妻によってコペンハーゲンのランドマークであるチボリ公園の湖畔に創業された歴史的なレストランの名称です。
1962年、このレストランのリニューアルの依頼を受けたサイモン P・ヘニングセンは、公園の湖面に落ちる夕日と細波によって輝く光のハレーションをコンセプトに、エッジの効いたスラットを効果的に配置した演劇的なペンダントを作り出しました。
非常に個性的で圧倒的な存在感を放つこのペンダントは光のカスケードとも称され、後にジョージ・ジェンセンのショップアイコンとなりました。
その後デンマーク国内および国際的な様々な賞を受賞し、パリのルーブル美術館に展示されることになります。
現在このレストランの名称はなくなりましたが、同じ場所はNIMB HOTEL GROUPによって引き継がれています。